土佐高知の雑記帳

四国西南部から徒然なるままに、祖国の右傾化、田舎切りすてに異議申し立てほえる。靖国神社の戦争犠牲者冒涜に怒りの発信!軍需産業=吸血鬼を暴き出すお気楽バンパイア・ハンター(^○^)

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「石原映画」が泣けなかったわけ

映画館へはタオルを2枚持ち込んだ。というのも、1995年に観た「きけわだつみの声」「ひ

めゆりの塔」ではもっていったハンカチタオルがぐしょぐしょになったからだ。だから、映画の製作者の意図がどうであれ、「おれは、君のためにこそ死ににいく」のシーンには無条件に涙腺がゆるくなるだろうと思ったから2枚だ。

だが、涙腺がゆるくなったのは数ヶ所だけだった。
いちばんグッときたのは、坂東勝次少尉が家族に見送られて出撃するシーン。
前夜、「行くな」「死ぬな!」と泣き喚いた弟が、日の丸の旗をもって滑走路を駆けて、出撃していく坂東少尉を見送るシーンだった。

カメラは走る弟の姿をいれながら、操縦席の坂東少尉をとらえる。
彼は、横を向きたい気持ちを抑えてまっすぐ向いて飛び立っていく…。
このときの坂東少尉の気持ちにはグッときた。

だが、映画全体ではそれとあと数ヶ所で涙腺が刺激されるところはあったが、とうとうもっていったタオルは必要にならなかった。

映画館はすいていて10人ちょっとくらい。
一つ席をおいて左どなりに、年齢はちょうど坂東少尉が生きていたらそれくらいのころだろう男性もいたが、(T.T) を拭くようなそぶりはみせなかった。
すぐ後ろの席で鼻水をすする音がときどきするだけ…。

なぜだろう?

ここにジャプランの「知覧特別攻撃隊」(村永薫編)という小冊子がある。
知覧、万世から飛び立った特攻隊員の写真・遺書・日記・手紙・記録・名簿が収録されたものである。

そこに鳥浜トメさんの話が載せられている。

映画でもとりあげられていたホタルになって帰ってくるといったのは、宮川三郎軍曹(新潟県20歳)である。
「おばさんに残りの命をあげる」といったのは勝又勝男少尉(千葉)。
「日本が負ける」といった園田少尉(この人は、小冊子の名簿では確認できなかった)。

映画にはとりあげられていなかったが、チューブで挫いた右手を操縦桿にくくりつけて出撃した中島豊蔵軍曹(愛知県20歳)。

それらのエピソードは、一人ひとりの特攻隊員の話として胸を打つものがある。

だが、石原映画ではそれが感じられなかった。

なぜなんだろう?

映画で描かれた特攻隊員たちのエピソードは、きっとトメさんが知っている特攻隊員たちの物語の一コマなのだろうと思う。

だが、なぜ心を打たない?
有田芳生さんが言うように「あの石原慎太郎が総指揮した映画だから」という先入見と憎しみがあって、スクリーンを見る目が乾いていたのだろか?

そうかもしれない。

しかし…。

と思い巡らせてみて、あることがわかった。
演出過剰なのだ。

あまりにもさまざまな特攻隊員たちのエピソードをこの映画に詰め込もうとして、かえって造り物のようになってしまったのではないかと思った。
つまり脚本家の限界である。

たとえば、中西隊の川合惣一軍曹。
彼は宮川三郎軍曹と勝又勝男少尉のエピソードを一人で演じていたことはのべた。
だが、もう一人の特攻隊員のエピソードも演じさせられていた。
子犬を抱いた特攻隊員、万世基地から飛び立った荒木幸雄伍長(17歳)である。

これでは少しでも特攻隊員のことを知っているものには、造り物に映る(^^;

確かにCGは迫力があった。
あそこまで特攻シーンをリアルに描いたことはすごいと思う。

そして、ラストシーンは靖国神社ではなく、知覧の平和公園だ。
この点では、山科三郎氏と「しんぶん赤旗」文化部は間違いを認めて謝罪するべきだろう。

映画「おれは、君のためにこそ死ににいく」については、つづきを書こうと思う。


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*Comment

 

この映画に出演した岸恵子が、黒柳徹子と対談していた言葉が印象的でした。「特攻機を見送る場面で、最大の怒りを込めて演技したのに、画面が遠景で伝えられなかった」というのです。特攻そのものへの怒りが不十分であったことへの、批判のように聞こえました。
  • posted by 志村建世 
  • URL 
  • 2007.05/31 22:08分 
  • [Edit]

 

はじめて投稿させて頂きます。
園田少尉というのは、おそらく仮名ではないかと思います。
日本は負けると言い切ったのは
上原良司大尉です。
  • posted by 実村さんの後輩 
  • URL 
  • 2010.06/06 22:34分 
  • [Edit]

上原良司さん 

はじめまして。

おっしゃるように日本が負けると言い切ったのは
上原大尉のことかもしれませんね。

彼の「所感」を読むと、当時の日本の知性が「特攻」という非道な戦術に立ち向かったか胸を突かれるものがあります。

新「きけわだつみのこえ」では仲村トオルさんが演じてました。
我が家に向かって「さようなら」と手を振るシーンは、涙腺を激しく刺激されました。

これからもよろしく。
  • posted by 土佐高知 
  • URL 
  • 2010.06/07 16:31分 
  • [Edit]

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Author:土佐高知
男性/スライム系(LV61・HP715・MP1952)/高知県に生息/酒席は好きだが、晩酌はしない/どちらかといえば「凝り性」/美徳は「きまぐれ」/ウルトラマラソンに向かって日々鍛錬中!!/嫌いなことは陰口と意見を無視する態度
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