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土佐高知の雑記帳

四国西南部から徒然なるままに、祖国の右傾化、田舎切りすてに異議申し立てほえる。靖国神社の戦争犠牲者冒涜に怒りの発信!軍需産業=吸血鬼を暴き出すお気楽バンパイア・ハンター(^○^)

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「土佐派の裏切り」とアジア

前県会議員の公文豪さんが、きょうの「高知新聞」に「第27回平尾学術奨励賞を受賞して」という小文を寄せている。

興味深く読まさせてもらった



要旨を紹介すると次のようになる。
-------------
明治23年の第一回帝国議会で山県首相は、国家独立自衛の道は二つある。一つは主権線を守ること、第二は利益線を保護することと演説した。主権線は日本の主権の範囲、利益線は日本の独立に直接影響を及ぼすところ、当時の朝鮮半島である。明治後半の歴史は、朝鮮半島をめぐる日清露の覇権闘争の歴史だった。

明治24年に植木枝盛は書生にアジアをめぐる情勢を説き、日本の行く道を説いた。その年にはロシア皇太子暗殺未遂事件が大津でおきたが、かつて自由民権を叫び、その影響をうけた高知県人がアジア情勢の渦中に巻き込まれるのは、大体このころからだ。

板垣退助は政府以上に日清開戦に熱心だった。「土曜新聞」戦場に特派員をおくり、戦後の自由党高知支部は、日露戦争をにらんだ大軍拡に、歩兵44連隊誘致と兵営敷地献納運動をくりひろげた。竹内綱・大江卓は京釜鉄道建設で中心にいた。韓国皇后暗殺に高知県軍人が加担し、伊藤博文を暗殺した安重根の裁判には7人もの高知県人がかかわった。

高知県における自由民権研究は、平尾道雄さんにはじまり、外崎光広さんらのグループで一つの頂点に達した。その後の研究で、新たな地平を開くことは至難のことだ。そうしたなかで、晩年の外崎さんから「土佐自由民権運動の崩壊過程」つまり、自由民権が変質して国家主義に転じ、人権抑圧と大陸支配のお先棒を担ぐ歴史過程の研究を託されたことは、重いテーマだが幸運だった。それを検証することは、アジア諸国との友好関係を確立する上でも欠かせないことだ。

最近、井上勝生北海道大学教授が、第2次東学党の乱で討伐に出動した四国の部隊の所業について衝撃的な事実を明らかにしているが、高知県ではこうした分野はまだほとんど手付かずだ。輝かしい歴史にとどまらず、挫折後の負の歴史も含めて、土佐明治史をとらえ直すことが必要だと思う。こんかい受賞対象になった2作もその研究の一環ということができる。

「近代史には、現代の諸問題に直結するテーマが多い。これと切り結ぶことが、私の歴史研究の原動力である」
-----------
ほとんど書き写した感があるが、要旨を紹介すればこのようになろうか。
ここで公文さんがいう自由民権の「負の遺産」については、門外漢ながらそういう薫りを戦前の右翼イデオロギーのなかに感じていた(それはゆがめられた形ではあるが、こんにち一部に引き継がれている)ので、大いに研究をすすめて明らかにしてほしいと思う。

さて、こうしたアジアとの関係で土佐自由民権運動の崩壊があるが、もう一方、議会制民主主義のうえでも崩壊した歴史がある。
それが「土佐派の裏切り」(明治24年)という事件である。

明治22年大日本帝国憲法が発布された。そして23年に帝国議会(いうまでもなく、天皇にたいして何ら権限が与えられていない)選挙が実施された。第一回帝国議会では公文さんの紹介した山県首相の予算案が審議されたが、民権派が多数をしめる議会では「政費節減(予算削減)」「民力休養(減税)」を唱えて政府と対立した。
これにたいして政府は、自由党の土佐派(竹内綱・林有造・片岡健吉・植木枝盛ら)の切り崩しに成功、軍拡予算案を通した。

これにたいして、中江兆民は帝国議会を「無血虫の陳列場」と批判。「小生事、近日亜爾格児中毒病相発し、行歩艱難、何分採決の数に列し難く、因て辞職仕候。此段御届候也」という辞表を議長に提出して議員を辞職した。

この「切りくずし」には、買収、海外旅行、飲まし食わしも入っていたという。
選挙民は血で血をあらう選挙干渉にたいして、敢然とたたかって帝国議会に送ったにもかかわらず、自由民権のリーダーたちは、金と酒と女に目がくらんで主義を投げ捨てていったのだからあきれるほかはない。

こうした自由民権運動の屍をのりこえ、中江兆民をへて幸徳秋水が社会主義と反戦論を唱えたが、帝国主義の道を歩む政府の謀略によって刑場の露と消えた。もう一方で、その彼が対峙したアジア侵略のイデオロギー的潮流も自由民権運動の流れからでているというのは、皮肉なことではある。


自由は土佐の山間より
歴史チップス


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