土佐高知の雑記帳

四国西南部から徒然なるままに、祖国の右傾化、田舎切りすてに異議申し立てほえる。靖国神社の戦争犠牲者冒涜に怒りの発信!軍需産業=吸血鬼を暴き出すお気楽バンパイア・ハンター(^○^)

Entries

ある初年兵の愛国心

ダウンロード
わたしの父は大正14(1925)年12月生れ。作家の故・三島由紀夫と同じ年の生れ(三島は1月)だったことを最近知った。「永遠の0」の武

田貴則元海軍中尉は、予備学生だから父や三島よりは3、4歳上だと思われる。

クリック応援をお願いします↓↓↓

人気ブログランキングへ

その彼が「我々の中には天皇陛下のために命を捧げたいと思っている者など一人もいなかった。戦後、文化人やインテリの多くが、戦前の日本人の多くが天皇を神様だと信じていたと書いた。馬鹿げた論だ。そんな人間は一人も誰もいない」と戦後生れの佐伯健太郎に言った。

すごく違和感を感じる。

父は大学進学に失敗し、近くの学校で代用教員をしていた。
その父にも召集令状がやって来る。
昭和20(1945)年5月24日のことだ。
わたしの父はこの年に日記をつけていた。
その日記を引用する。

----(引用開始)----
5月24日
 学徒動員で農家の麦刈りを手伝う。K兄も疲れたらしく、東駄馬から萎んだ朝顔のようになって帰る。たぶん私もかくなっていた事であろう。
 現役応召の予備通知来る。6月1日朝倉へ入営。
 Nさんに最初告げられて半信半疑だったが、Yさんからも知らしてくれたので、真実なる事を知る。最初過ぎし日の事どもが、映写フィルムの動くが如く脳裏をかすめ去る。次の瞬間、母の顔、姉の顔、友の顔、故郷の山河に対する断ち難い執着心が浮かび、何処か木陰で慟哭したい様な気持になった。
 暫し独りで長笹の道をあるきつつ私はかかる心と戦った。なるほど、生別は辛い事には違いない。が、すでに敵は沖縄上陸来2ヵ月、多少ながらもジリジリと押し寄せて来ている。眉は焦げ始めた。かりに適齢でなくても、志願してでも国土防衛の大任に当たらなければならないのだ。
 こう考えつつ深谷などを過ぎ、下浦へ入り、役場前まで来ると、TH兄、TA兄が迎えに来ていた。「おめでとう」「ありがとう」がっしり握る手と手。
 帰れば母がちょっと弱っている様なので、力づけてしばらく見なかった刀を出して見る。夏浅く小溝で蛙鳴く夜。じーっと刀身を見つめると色々と考えていた事どもつゆ消えて、我が家の先人と共に戦場に馳せ、国土防衛の大任をまっとうしようと云う一事だけ。
----(引用終了)----

召集を受けた当時の青年のリアルな心風景だと思う。
驚いたのは27日の日記である。

----(引用開始)----
5月27日
 昨夕は中等学生を相手に11時過ぎまで喋り、T先生に泊めてもらい、早朝生徒に別れを告げ、Y、O等の中学生に送られて帰る。長笹で彼等と共に校歌を唄い、土佐生気の歌、三上卓中尉の昭和維新の歌を唄って別れる。
 彼等と共に「…混濁の世に吾立てば悲憤の涙に燃えて立つ」と唄っていると思わず眸が熱くなる。あまり親しくもなかったのに、こう迄俺を見送ってくれるとは「人生意気に感ず」。やってくるぞと思う。
----(引用終了)----

文中に出てくる「三上卓中尉の昭和維新の歌」とは「青年日本の歌」。
515事件、226事件を起こした青年将校たちが唄っていた歌を、当時の環境で高知県の片田舎の青年たちが唄っていたとは驚いた。
大御心を惑わす君側の奸を討って天皇親政を実現させる――昭和維新へのシンパシーが田舎の青年たちにも広がっていた一つの証でもある。

----(引用開始)----
6月20日
 大掃除で午後は水浴。田舎で姉と二人で暮らしている母を恋しく思う。
 沖縄戦は決して我が方に有利とは云えない。仮に我が国がドイツの二の舞をする事なくとも、本土上陸は必至と見なければならない。本土上陸とすれば、母子離散の憂き目を見なければならず、我戦場に死すとも涙をそそいでくれる人なき事を思えば、寂しさに耐えぬ事がある。しかし生きる事、死ぬ事、全て皇国の隆替にかかっているのだ。全てを棄てて俺は戦わねばならない。
----(引用終了)----

父は、日記で皇国(天皇の国)のためにすべてを捧げると誓っているが、これが当時の日本のほぼ多数の若者たちの率直な考えではなかっただろうか。
それは予備学生とてそうは変わらないはずだ。

父の天皇絶対主義は敗戦の翌日の日記にも現われている(だがたぶん本音は死にたくない、母の許に帰りたいという気持ちが勝っていたと息子は思う)。

----(引用開始)----
8月16日
 営内休與。戦友五人と朝から晩まで寝てしまう。
 散髪をした所、相当男前が上がった様だ。
 夕方、高知新聞の号外にて天皇陛下、世界平和に寄与する為、ポツダム会談に依る四国宣言(米英、重慶、ソ聯)を受諾致される旨の詔勅の14日に発表致されし事の真実なるを知る。栄枯盛衰は世の常道なるを知りては居れでも、かくまでに身近く感ずるとは。
 全くはかりがたきは世の道なりけり。天は更に我等が愛すべき祖国に如何なる試練を与えんとするか。恨み尽くるなき敵に、亦の日、臥薪嘗胆、仇を討つ日を待つ。吾人兵士は大君の大御心に叛き奉らぬ様、暴動などせざる様いましむべきであろう。男児としてしのび難き事なれども、再び動くは大御心を悩まし奉る基なり。忍び難きをも吾人は忍ばなければなるまい。
  君が為、棄つるべき生命ながらえて
    今日の陽を見る吾口惜しき
 左右何れの執るか迷いに迷いたれども、MO(父の本名)は大君の大御心の儘に深き御心にそい奉るべく心の臍を定む。阿南陸相14日夜割腹。
----(引用終了)----

父の日記は軍隊でも書き継がれた。
その内容は当時の若者の率直な気持ちを書き綴っていてリアリティがある。

その父と同い年の三島由紀夫は、2月に入隊検査を受けるが、折からかかっていた気管支炎を誤診されたため即日帰郷となる。
そのことが「負い目」となって、特攻や青年将校、天皇に対する特異な考えをもった。
後に市ヶ谷で自衛隊に決起を呼びかけ、拒否されて割腹自殺する伏線となるのだが、三島由紀夫も皇国に命を捧げようとする強い意志を持っていたことは間違いない。

それをシレっと「そんな人間は1人もいない」と作品の中で語らせる「永遠の0」。
あまりにも戦中、戦前の若者のおかれた状況を知らなすぎるのではないか。


☆きょうも読んでくれてありがとうm(__)m
 サヨクブログのランキングアップにご協力を!
  励みになります。ポチッとおねがい!
↓    ↓   ↓
にほんブログ村 政治ブログへ

*Comment

NoTitle 

あんたの品性の卑しさが際立つだけなのだが。
  • posted by みっともないからおよしなさい 
  • URL 
  • 2014.03/17 22:41分 
  • [Edit]

NoTitle 

ようするに教育の成果というやつでしょう。
明治の初めは西欧に追いつくために、必死で最先端の教育を取り入れようとしましたが、その反動が国定教科書に酷く現れてきます。
結局戦前の日本においては、軍は近代化の一歩目で躓き、教育も退化してしまった。
その結果、フィクションの中にどっぷり埋没し、とうとう非合理が横行する結果となりました。
そりゃ司馬も日露戦争以降は描けないはずです。

>みっともないからおよしなさい
教育をなめちゃいけません。
貴方は韓国の小学生が「5000年の歴史を有する韓国が、日本に原子爆弾を落とすのだ!」と嬉々として描く絵は、特異な事例とでも思っているのですか?
  • posted by キンピー 
  • URL 
  • 2014.03/18 11:58分 
  • [Edit]

NoTitle 

そういや、数年前に「さとうきび畑の唄」というドラマがありましたが、父親役の明石家さんまが、息子に「死ぬな」というと、息子がえらく反発するシーンがありました。
受けた教育が違えば、実際そんなもんですよね。

永遠の0は、エンターテイメントとしては良いと思いますが、あれを“美しい歴史の物語”として語ろうとする、反知性主義の輩を見ると痛々しい気持ちになります。
  • posted by キンピー 
  • URL 
  • 2014.03/18 12:11分 
  • [Edit]

Comment_form

管理者のみ表示。 | 非公開コメント投稿可能です。

Menu

応援おねがいm(__)m

サヨクブログ興隆のために 1日1回それぞれポチッと!!↓


にほんブログ村 政治ブログへ

カレンダー

07 | 2017/08 | 09
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -

アンケートのおねがい

このブログへの評価をおねがいします。これからの記事に反映させていきたいと思います。

プロフィール

土佐高知

Author:土佐高知
男性/スライム系(LV61・HP715・MP1952)/高知県に生息/酒席は好きだが、晩酌はしない/どちらかといえば「凝り性」/美徳は「きまぐれ」/ウルトラマラソンに向かって日々鍛錬中!!/嫌いなことは陰口と意見を無視する態度
◎ブログの考え◎
TBは、削除しません。ただし、アダルトやスパム、記事に直接関係のないものなどは警告なく削除します。
コメントへの書き込みは、管理人および訪問者の意見交換の場と考えていますので、反対意見でもフレンドリーかつ建設的な態度で行なっていただくようお願いします。無意味な文字の羅列や、コピペ、他者を誹謗・中傷する(この判定は下記のとおり)コメントは警告なく削除する場合があります。多重ハンドル禁止など、ネチケットをまもることは、最低限のルールであることは言うまでもありません。
その他、ここに明文化していないことは土佐高知の判断に属します(重要!)。
紹介している商品の取引は、それぞれの責任でおこなってください。当ブログは一切の責任をおいません。

MAILをどうぞ!

ここでは書けないご意見、お問い合わせをどうぞ。

名前:
メール:
件名:
本文:

全記事(数)表示

全タイトルを表示

最近の記事

月別アーカイブ

天気予報


-天気予報コム- -FC2-

QRコード

QRコード

FC2掲示板

FC2拍手ランキング

ブロとも申請フォーム

埋め込み

右サイドメニュー

トコトン共産党

ご訪問ありがとう

ただいまのご訪問者

現在の閲覧者数:
無料カウンター

ランキング

ブログ内検索

土佐高知のランキング

商品検索

賛同TBセンター


「しんぶん赤旗」

ブログジャンキー

わたしのオススメ

お薦めの本、CDなど



















アフリⅠ

アフリⅢ