土佐高知の雑記帳

四国西南部から徒然なるままに、祖国の右傾化、田舎切りすてに異議申し立てほえる。靖国神社の戦争犠牲者冒涜に怒りの発信!軍需産業=吸血鬼を暴き出すお気楽バンパイア・ハンター(^○^)

Entries

特攻を生み出した日本社会

修身
「特攻」という非道な戦法を若者に強いたのは日本だけである。ナチス・ドイツのヒトラーは非道ぶりでは世界で有名だが、彼はドイツの若者に十死零生を命令したことはなかった。なぜ日本だけが非道

な特攻をやったのか?わたしは人命を軽視する戦前日本の総体にその原因があったと思っている。

クリック応援をお願いします↓↓↓

人気ブログランキングへ

実際に世界で大日本帝国ほど自国の兵隊の命を軽くみた国家・軍隊はなかった。
それは現実には、兵站軽視、輸送軽視、現実をみない作戦指導に現われた。
その結果、日本兵は補給をたたれ、たたかう前に倒れていった。
日本兵は6割が餓死、病死といわれる。
その延長線上にいわゆる「従軍慰安婦」もある。

なぜ、こんなことになったのか?
根本には明治維新以降、とくに日露戦争後からの国力以上の戦争を行う国家戦略があった。
日露戦争に勝った日本は新たな帝国国防方針を「帝国ノ国防ハ攻勢ヲ以テ本領トス」に定めた(1907年)。
陸軍は仮想敵国を世界第一の陸軍国・ロシアにおき「平時24師団、戦時50師団」、海軍は世界第二の海軍国で陸軍にはほとんど力を向けていないアメリカを仮想敵国に置き戦艦8隻、装甲巡洋艦8隻を基幹とする「88艦隊」をめざした。
トータルでいうと日本は世界最強の軍事国家をめざしたのである。

そのために国内では国民にたいする重税、兵役が、対外的には植民地獲得のための侵略政策がいっそう強化された。
以後の植民地・侵略政策は簡単に言うと次の通り。

1910年、朝鮮併合
1914年、第一次世界大戦参戦
1915年、対華24ヶ条要求
1918年、シベリア出兵
1919年、ベルサイユ条約で南洋諸島を信託統治領に
1928年、張作霖爆殺
1931年、満州事変
1932年、満州国建国
1937年、日中戦争開始
1938年、張鼓峰事件
1939年、ノモンハン事件
1940年、北部インドシナ侵攻
1941年、南部インドシナ侵攻、太平洋戦争

兵隊は「一銭五厘」でいつでも補充がきく消耗品としてみなされた。
それに対して軍隊から支給される「38歩兵銃」など兵器は、天皇から貸し与えられたものとして粗末にすることは許されなかった。
初年兵イジメが歩兵銃の手入れを口実に行われ、それを苦にした兵隊がその銃で自殺するなどの悲劇も起きた。

「永遠の0」のもう一つの主人公でもある零戦も、人命よりも材料節約の結果生まれた兵器である。
日米の搭乗員にたいする考え方の違いは、作品で百田氏がふれている通りだが、彼も参考にしている文献のなかにこういうエピソードがある。

日本軍でも実戦部隊から戦闘機の防御・防弾を求める声が、軍令部や航空本部に戦訓としてあがってきた。
横須賀海軍航空隊がまとめた昭和18(1943)年5月3日付けの「戦訓ニ依ル戦闘機用法ノ研究」である。そこには戦闘機の撃墜する大半は火災によるもので、それを防げば戦闘能力は驚異的にあがるとして「『戦闘機ノ防御ハ技術的ニハ不可能ナリ』ト頭カラ決テカカリ研究ヲ怠ルコトアラバ、将来必ズ悔ヲ残スコトアルベシ。防弾タンクハ絶対必要ナリ」と結んでいた。

この報告書をうけた零戦改良のための会議が軍令部主催で夏ごろにひらかれた。
参加した三菱の代表は、防御・防弾をほどこしたら性能についてどんな影響が出るかと聞かれ、そのぶん空戦性能は落ちると答えた。
すると軍令部の源田実中佐が突然立ちあがって、「大和魂で突貫しなくちゃいかん。どうも精神的なことも、みんなまだゆるんでいるようだ。ここはひとつそういう議論はやめて、うんと軽くていい飛行機をつくってもらって、我々は訓練を重ねて腕を磨き、この戦争に勝ち抜こうじゃないか」と演説し、それで会議は終わってしまった。

結局、国力の差を埋めるために強調されたのが精神力であり、犠牲にされたのが人命だった。

それを推進したイデオロギーが「死の哲学」である。

特徴的なことだけをあげる。
軍人がたたき込まれる「軍人勅諭」(1882年)には、「抑(そもそも)国家を保護し国権を維持(ゆいじ)するは兵力に在(あ)れば、兵力の消長は是(これ)国運の盛衰なることを弁(わきま)へ、世論(せいろん)に惑わず政治に拘らず、只々一途(いちず)に己(おのれ)が本分の忠節を守り、義は山獄よりも重く、死は鴻毛(こうもう)よりも軽しと覚悟せよ。其操(そのみさお)を破りて不覚を取り、汚名を受くるなかれ」と死は鳥の羽より軽いものと強調していた。

その延長に「戦陣訓」(1941年)があった。
「皇軍軍紀の神髄は、畏くも大元帥陛下に対し奉る絶対随順の崇高なる精神に存す」
「特に戦陣は、服従の精神実践の極致を発揮すべき処とす。死生困苦の間に処し、命令一下欣然として死地に投じ、黙々として献身服行の実を挙ぐるもの、実に我が軍人精神の精華なり」
「死生を貫くものは崇高なる献身奉公の精神なり。生死を超越し一意任務の完遂に邁進すべし。身心一切の力を尽くし、従容として悠久の大義に生くることを悦びとすべし」
「恥を知る者は強し。常に郷党家門の面目を思ひ、愈々奮励して其の期待に答ふべし。生きて虜囚の辱を受けず、死して罪禍の汚名を残すこと勿れ」
死ぬことを要求したのである。

また子どもたちは「修身」によって日本は神の国で世界の冠たる大和民族であることをた教え込まれ、歴代天皇の名前と「教育勅語(1890年)」を暗唱させられ、「一旦緩急アレハ義勇公ニ奉シ以テ天壤無窮ノ皇運ヲ扶翼スヘシ」と天皇のために死ぬことをたたき込まれた。

日米の物量の差と思想の違いによって、絶望的な戦局になっても戦争指導者たちは戦争をやめることはしなかった(できなかった)。
その段階でも戦うことを求められた軍人たちが、人命を犠牲にした特攻を若者に強いることは紙一重だったのだ。

若者たちは逃れる術はなかったし、そもそも死の哲学から逃れることは思いも及ばなかった。
だから自分の死の意味を様々なものに見出して雲の彼方に飛び去った。

国家によって加害者であるとともに被害者とされた日本の兵隊。
大日本帝国という歪んだ国家が生み出した愚かで非道な特攻。
それを正確に捕らえて伝えることこそ、再び愚かな戦法を若者に強いないための我々の努めであると思う。
美化したり顕彰したりする対象では決してないはずだ。


☆きょうも読んでくれてありがとうm(__)m
 サヨクブログのランキングアップにご協力を!
  励みになります。ポチッとおねがい!
↓    ↓   ↓
にほんブログ村 政治ブログへ

*Comment

軍人勅諭の 

>義は山獄よりも重く、死は鴻毛(こうもう)よりも軽しと覚悟せよ。
これが「特攻」を海、しいては「国民を守らない」軍隊を生んだ真の原因ですね。
ま、そもそも「勅諭」事態、「天皇のお言葉」を借りた、「精神主義」ですから…
  • posted by あるみさん 
  • URL 
  • 2014.03/16 19:58分 
  • [Edit]

道半ば 

この精神主義によって、いったいどれだけの人たちがムザムザと殺されていったか。それを考えるとこころがふさがりますね。
それと決別したところに戦後日本があるべきでしたが、いまなお道半ばでしょうか。
  • posted by 土佐高知 
  • URL 
  • 2014.03/18 11:54分 
  • [Edit]

Comment_form

管理者のみ表示。 | 非公開コメント投稿可能です。

Menu

応援おねがいm(__)m

サヨクブログ興隆のために 1日1回それぞれポチッと!!↓


にほんブログ村 政治ブログへ

カレンダー

05 | 2017/06 | 07
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 -

アンケートのおねがい

このブログへの評価をおねがいします。これからの記事に反映させていきたいと思います。

プロフィール

土佐高知

Author:土佐高知
男性/スライム系(LV61・HP715・MP1952)/高知県に生息/酒席は好きだが、晩酌はしない/どちらかといえば「凝り性」/美徳は「きまぐれ」/ウルトラマラソンに向かって日々鍛錬中!!/嫌いなことは陰口と意見を無視する態度
◎ブログの考え◎
TBは、削除しません。ただし、アダルトやスパム、記事に直接関係のないものなどは警告なく削除します。
コメントへの書き込みは、管理人および訪問者の意見交換の場と考えていますので、反対意見でもフレンドリーかつ建設的な態度で行なっていただくようお願いします。無意味な文字の羅列や、コピペ、他者を誹謗・中傷する(この判定は下記のとおり)コメントは警告なく削除する場合があります。多重ハンドル禁止など、ネチケットをまもることは、最低限のルールであることは言うまでもありません。
その他、ここに明文化していないことは土佐高知の判断に属します(重要!)。
紹介している商品の取引は、それぞれの責任でおこなってください。当ブログは一切の責任をおいません。

MAILをどうぞ!

ここでは書けないご意見、お問い合わせをどうぞ。

名前:
メール:
件名:
本文:

全記事(数)表示

全タイトルを表示

最近の記事

月別アーカイブ

天気予報


-天気予報コム- -FC2-

QRコード

QRコード

FC2掲示板

FC2拍手ランキング

ブロとも申請フォーム

埋め込み

右サイドメニュー

トコトン共産党

ご訪問ありがとう

ただいまのご訪問者

現在の閲覧者数:
無料カウンター

ランキング

ブログ内検索

土佐高知のランキング

商品検索

賛同TBセンター


「しんぶん赤旗」

ブログジャンキー

わたしのオススメ

お薦めの本、CDなど



















アフリⅠ

アフリⅢ