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TPPと世界同時革命
閉鎖的な社会を破壊し、世界を経済的に結びつけたものはなかった。中世の小工業から発生した資本主義は19世紀には世界市場を統一し、20世紀には国境をも押しのけた。
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そして21世紀。こんどは労働市場も自由化し経済的に世界統合経済を実現しようとしている。
飽くなき利潤追求を原動力として、世界統合経済を実現するTPPは究極的な資本主義である。
だが、地球は丸くて有限なのだから、飽くなき利潤追求は資本自らがつくり出す限界点と衝突せざるをえない。
この矛盾は、宇宙に市場を求めないかぎり逃れることはできない。
いや資本自らの本性から来る矛盾は、資本が資本であるかぎり逃れることはできない。
これまで一国、もしくはその関係国で起きていた矛盾・衝突・政治不安・危機は、国際的規模、世界的規模の広がりと深さをもって作用する。
こうして1847年、ドイツの一青年がノートに書きのこしていた「黙示録」が現実のものとなる。
----(引用開始)----
大工業は世界市場をつくりだして、すでに地球上のすべての人民、とりわけ文明国の人民をたがいにむすびつけているので、どこの国の人民も、よその国におこったことに依存している。
さらに、大工業は、ブルジョアジーとプロレタリアートとを、すでに社会の二つの決定的な階級にし、またこの二つの階級のあいだの闘争を、現在の〔世界の〕おもな闘争にした。
この点で大工業は、文明諸国における社会の発展を、すでに均等にしてしまっている。
だから、共産主義革命は、けっしてただ一国だけのものでなく、すべての文明国で、いいかえると、すくなくとも、イギリス、アメリカ、フランス、ドイツで、同時におこる革命となるであろう。
この革命は、これらの国々で、どの国が他よりも発達した工業、より大きな富、また生産力のより大きな量をもつかにしたがって、急激に、あるいは緩慢に発展するであろう。
だから、この革命を遂行するのは、ドイツではもっとも緩慢でもっとも困難であり、イギリスではもっとも急激でもっとも容易だろう。
それは、世界の他の国々にも同じようにいちじるしい反作用をおよぼし、それらの国々のこれまでの発展様式をまったく一変させ、非常に促進させるだろう。
それは一つの世界革命であり、したがって世界的な地盤でおこるだろう。
----(引用開始)----
こうして収奪者が収奪される。
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「社会」主義の陥穽
しかし、、、自然環境の維持・保護の課題は、資本の運動も「均等にして」はいない!
「社会」は均等・均質化出来ても、「自然」環境はそうはいかない!
ツバル群島が地球温暖化によって水没してしまっても、アメリカ大陸の住民のような環境強国で暮らす「国民」には今のところ「他人事」である。
財界系のシンクタンクでさえ税支出換算額を年間10兆円規模と算出している日本農業の環境保全機能(特に中山間地農業に顕著な環境貢献)を一度破壊してしまえば、ツケが労働者階級や未来の列島住人に回ってくるだけでは済まないことは原発事故と同じである。
マルクスやエンゲルスは、利潤第一主義の資本制生産に公害が不可避な随伴物となることを批判し、人類の盲目的・近視眼的な経済活動が前資本主義時代にも自然環境を破壊してきた(ギリシャのハゲ山)ことさえ指摘していたが、それでも彼らの環境問題での警戒心はまだ甘かったといえまいか?
「社会」主義は、本来、自然をその不可欠な前提的素材条件としていよう。
この世には、ツバルやフクシマのような回復不能な破壊、不可逆的な事態も起こり得るのだ!